QE1前期比▲1.3%でGDPデフレーターはマイナスに

NEKO PARTNERS INC.マネージングディレクターの岩倉です。


21日の東京市場、日経平均株価は前日比+219.58(0.78%)の28,317.83円で今週の取引を終えました。1週間での上げ幅は233.41円で、先週の下げ幅1434円から16%ほどの回復にとどまりました。



米国株式市況

米国市場はFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨で、FRB(連邦準備制度理事会)が掲げる目標には程遠いとの見解が示されたことや、過度なインフレ懸念が後退したことで安心感が拡がり、ダウ平均株価は一時34,400ドルを超える場面もありました。


21日の米国市場でダウ平均株価は、ダラス連銀のカプラン総裁がテーパリング議論の開始をあらためて主張すると一旦調整する場面も見られましたが、その後買い戻され前日比+123.69(+0.36%)の24,207.84ドルで今週の取引を終えました。


インフレ懸念の後退に加え、米国債10年(GT10:GOV)の利回りが1.61%近くまで低下したことや、マークイット製造業PMIが61.5、同サービス業PMIも70.1と予想を上回ったことも米国市場を後押ししました。新型コロナウイルスの感染拡大で最も影響を受けたサービス業が強い回復を見せたことで米国経済が正常化に近づいていると考えられます。




GDP前期比の年率換算で5・1%減と3四半期ぶりのマイナス成長

内閣府が18日発表した2021年1~3月期(QE1)の国内総生産(GDP、季節調整値)が物価変動を除く実質で前期比▲1.3%、名目で▲1.6%と減少、名目が実質より落ち込む逆転でGDPデフレーターはマイナスになっています。年率換算でマイナス5.1%という落ち込みは、リーマンショックが起きた2008年のマイナス3.6%を超えて戦後最大の下げ幅となります。名目GDPの季節調整値は542.5兆円でした。


内訳を見ると、民間最終消費支出が前期比で実質▲1.4%の低下(前年同期比▲2.3%)と3四半期ぶりの減少で、これは2回目の緊急事態宣言が原因だと考えられます。耐久財の前期比は▲3.1%と3四半期ぶりの減少、半耐久財の前期比は▲3.0%で、こちらは6四半期連続の減少となりました。GDPのマイナス成長は想定の範囲内であり、株式市場への影響はほとんど無かったと言えるでしょう。


来週の相場展望

24日からの東京市場ですが、日経平均は相変わらず国内の新型コロナ感染状況とワクチン接種状況を睨みながらの展開となるでしょう。もちろん、米国市場に影響されることも変わらず、為替動向や金利の推移にも注意が必要です。


日経平均の日足チャートを見ると27,500円近辺で底堅さが感じられます。テクニカル的には、5日移動平均線を意識した動きとなっており28,400円辺りで上値の重さが気になるでしょう。上値抵抗は25日移動平均線の28.850円、下値支持は200日移動平均線の26,500円ですが、28,000円割る要素は今のところ見受けられません。主要経済指標や企業決算も無難に通過しており今週は底堅い展開が予想されます。



NEKO PARTNERS INC.

Managing Director/Public Relations

FUMITO IWAKURA


22th May 2021