4度目の緊急事態宣言で今週の日経平均株価見通しは

NEKO PARTNERS INC. マネージングディレクターの岩倉です。



FRB(米連邦準備理事会)が7日に公表した6月15~16日のFOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨では、金融政策当局者が「米景気回復について進展すると予想するが目標はまだ達成されていない」との認識を示しました。また多くの参加者がテーパリングの条件が「想定していたよりも幾分早期に満たされる」という見解を示しました。


FOMCの議事要旨によってFRBの資産購入措置と超低金利政策の転換を巡る議論は始まったものの想定内と市場参加者は判断したようです。これにより債券市場ではUSG10:GOV(米国債10年)は買い進まれ、利回りは21年2月以来の1.3%を割り込み、8日には一時1.25まで低下しました。


8日のニューヨーク市場では、新型コロナウイルス変異種デルタ株による感染が世界中で拡大することで世界経済が減速するとの懸念や、米国債金利が低下したことによる警戒感から、ダウ平均株価は一時500ドル以上下落する場面もありました。


週末9日のニューヨーク市場は、米国債利回りが1.3%台を回復したことや、ファイザー社が同社ワクチンの3度目接種の承認申請を行うと発表して、デルタ株への懸念が後退したことで積極的な買い相場となり大きく反発、ダウ平均株価は+448.23ドルの34,870.16ドルで取引を終えました。



先週の東京市場は日経平均株価が続落、週末9日には一時700円を超える下落で6月21日以来の28,000円割れとなりました。前場では27,419.40円と5月13日の安値水準まで下落しましたが、後場から500円ほど上昇し前日比−177.61円の27,940.42円で引けました。



今週の相場展望


9日のニューヨーク市場でダウ平均株価が+448.23ドルの34,870.16と史上最高値を更新、先物市場も大きく反発したことで、週明けの東京市場も買い先行の強い相場展開が予想されます。しかし、東京都で4度目となる緊急事態宣言が発令され、デルタ株による感染が拡大している現状から、景気回復後退の警戒感が再燃するものと思われます。


デルタ株の感染が拡大する中でのオリンピック開催も大きなリスク要因を孕んでいます。海外から来日した代表選手にも新型コロナウイルス陽性者が散見されており、東京オリンピックが感染拡大のリスクそのものになったとも言えるでしょう。


日経平均株価をテクニカル的に見ると、200日移動平均線が下値支持となり辛うじて下げ止まっていることが分かります。週明けの反発も目先は5日移動平均線28,300円でもみ合いながら上抜けていく展開を予想します。28,300円は上抜いていくものと思われますが、25日移動平均線の28,800円が強い抵抗線となり、この水準を超える展開は考えられません。

月曜日以降は、これまで通り米国市場と金利動向、新型コロナウイルスの感染拡大状況に左右される展開となり、神経質な値動きが予想されます。


仮に200日移動平均線27,500円を下抜けた場合は、5月13日安値27,385円が下値支持の目処となり、さらにそこを下抜けると、今年2月高値の上昇幅に対する50%押しにあたる26,831円の水準まで下落する可能性があります。


NEKO PARTNERS INC.

Managing Director/Public Relations

FUMITO IWAKURA


12th July 2021