長期インフレ期待の低下で株価は堅調な推移

NEKO PARTNERS INC. マネージングディレクターの岩倉です。



早期利上げ観測などで5営業日連続していたニューヨーク市場ダウ平均株価は大きく反発し34,196.82ドルで先週の取引を終えました。割り込んでいた75日移動平均線も再び上抜き、24日には25日移動平均線の上に乗りました。NASDAQ総合指数とS&P500種指数はそれぞれ最高値を更新しました。


米国商務省が発表した5月の米国のPCEコアデフレーター(個人消費支出)は前月比+0.5%と予想を下回りましたが、前年同期比では+3.4%と市場予想どおりでした。個人所得は-2%(予想-2.5%)で2ヶ月連続の減少でした。


米ミシガン大学が25日に発表した6月の消費者マインド指数(信頼感指数)確定値は85.5と5月確定値82.9から上昇し、速報値の86.4%からは下方修正されたものの消費者の長期インフレ期待は低下しました。




東京市場の日経平均株価は米国市場の流れを受けて上昇、週末25日の終値は前日比190.95円高の29,066.18円と29,000円台を回復しました。バイデン大統領が推進する8年間で1兆2090億ドル(約130兆円)規模のインフラ投資計画が、野党・共和党の議員を含む超党派のグループと合意したことも追い風になりました。


今週の相場展望


長期インフレ期待が低下したことや早期利上げの観測がやや後退したことで、市場の心理は改善したように見えます。米国で合意に達したインフラ投資計画も好材料になるでしょう。ダウ平均株価は5月10日の場中につけた35,000ドルを再び試す展開が予想されます。


一方、東京市場は国内材料に乏しく、7月1日に発表される日銀短観(6月)、日本時間7月2日夜に発表される米6月ADP雇用統計などに敏感な展開となるでしょう。懸念材料として国内の新型コロナ新規感染者が再び増加傾向にある点に注意が必要です。


日経平均株価のテクニカルで見ると、21日に今年2番目の下げ幅(953円安)で28,000円を割り込む場面もありましたが、4営業日で完全に値を戻し75日移動平均線まで回復しました。下値支持の28,500近辺は底堅く、今週も29,000円を中心とした狭いレンジ相場が続くものと予想されます。しかし、29,300円あたりからは売り圧力も強く29,500円を超える展開は厳しいように思えます。


NEKO PARTNERS INC.

Managing Director/Public Relations


FUMITO IWAKURA


28th Jun 2021